成田線香取駅と銚子電鉄のぬれ煎餅とか…
秋の恒例となっている「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」の有効期間に突入という事で、この所の休日は、立て続けに鉄道の旅に出ていました。まず、最初の一回は日帰りで近江鉄道に乗りに行き、残りの2回で泊りがけで千葉、房総半島方面に行って来ました。
えぐられる香取駅
ムーンライトながらで東京入りし、上野から常磐線に乗り関東鉄道竜ヶ崎線にさらっと乗った後、我孫子駅から成田線に乗車しました。いくつかの駅で下車しつつ房総半島を目指したのですが、いちばん強烈だったのが、鹿島線との分岐駅の香取駅。取り壊しの真最中でした。
ちょうど正午で、作業員の方は休憩していたのか誰もいませんでした。
小さな貨車駅舎が、重機でえぐられ破壊されている様は、まるで骸さえ引き裂かれていく場面に居合わせてしまったような気分になり、私の眼に生々しく残酷な光景に映りました。
名物を食べながらのんびりと…、銚子電鉄の旅
そして銚子駅から銚子電鉄の小さな電車に乗り換えました。銚子電鉄と言えば…
「観音駅のたいやき」と…
銚子電鉄名物「ぬれ煎餅」。
1日乗車券の「弧廻手形」を買うと、犬吠駅でぬれ煎餅一枚サービスがあり、私もいただきました。ぬれ煎餅は、一年程前、銚子電鉄の経営が車両の修繕費も出せない程、苦境に陥り、「電車運行維持のために『ぬれ煎餅』を買ってください!」と悲痛な叫びにも似た呼びかけが同社のウェブサイトに掲載されました。そして、2ちゃんねるなどウェブ上から同社応援の動きが広がりを見せ、全国からぬれ煎餅の注文が殺到し、一般のマスコミでも報じられる程になった出来事は記憶に新しいですね。私も応援の意味も込め、お土産や自分用に犬吠駅から発送をお願いしました。ぬれ煎餅は、銚子名物の醤油の風味や、独特のしっとりねっとりとした食感が本当に美味しく、もう食べ切る寸前です。こんな事なら、もっとたくさん買っておけばよかったと後悔しています(笑)
銚子電鉄のいくつかの駅で下車したのですが、いちばん印象的だった駅舎が、海鹿島駅です。
古い駅舎なのですが、真ん中に改札口があり、その両側に駅務室と待合室が別棟となっているユニークな構造で、古い手押しポンプのある井戸が残っている点にも魅かれます。
夕刻に笠上黒生駅で下車。銚子電鉄で唯一交換可能な駅で、変電所も置かれた運行上重要な駅で、側線跡も残っています。側線跡には廃車となったデハ101が放置され、無残な状態を晒していました。
デハ101の廃車体を見ようと側線跡に踏み込むと、錆びたレールの脇に猫が佇んでいるのを発見。面白がって近付いてみると、猫はサッと逃げてしまいました。
デハ101を見て駅舎に戻ろうとした時、さっきと同じ場所にあの猫がいるのを発見。また近付いてみると逃げてしまったのですが、脇の茂みの中を見てみると、あの猫がじっとしているのを発見。きっとお気に入りの場所でくつろいでいる所を、私が邪魔したのでしょう。茂みの木々の間から、早く立ち去れと言わんばかりに、私をギロリと睨み付けていたのでした。
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- 2007年10月16日